補助金申請において、見積書の
「○○工事 一式」
「設備導入費 一式」
という表記は、しばしば問題になります。
なぜ「一式表記」は嫌われるのでしょうか。
結論から言えば、
価格の妥当性が検証できないからです。
一式表記の問題点
① 内訳が見えない
「一式」と書かれている場合、
- 何が含まれているのか
- 単価はいくらなのか
- 数量はいくつなのか
が判断できません。
審査側は価格を分解して検証することができないため、
妥当性の確認が困難になります。
② 補助対象外経費が混在しやすい
一式の中に、
- 保守契約
- 消耗品
- オプション費用
が含まれている場合でも、判別ができません。
その結果、
安全側で減額される可能性があります。
③ 相見積比較ができない
複数社見積があっても、
A社:一式 300万円
B社:一式 320万円
これでは比較になりません。
仕様差・数量差・構成差が不明なため、
価格差の合理性を説明できないのです。
審査側の視点
審査では、
- 単価 × 数量
- 工事費の内訳
- 付帯費用の構成
といった分解可能性が重要です。
一式表記は、
検証不能=妥当性不明と扱われやすくなります。
「高い」と判断されるのではなく、
「確認できない」と判断されるのです。
どこまで分解すべきか
理想は、
- 設備本体
- 付属品
- 設置工事
- 調整費
- 諸経費
が区分されていること。
最低限、
価格の構造が説明できる粒度まで整理する必要があります。
実務でよくある誤解
「メーカーが一式でしか出してくれない」
というケースもあります。
その場合でも、
- 参考内訳の取得
- 構成説明資料の添付
- 単価根拠資料の補足
などで補完することは可能です。
見積書の形式だけが問題なのではなく、
説明資料の不足が問題です。
本質は“説明可能性”
一式表記が嫌われる理由は、
価格の説明ができない状態になるから
です。
価格妥当性は、
- 分解できる
- 比較できる
- 説明できる
この3点が揃って初めて成立します。
事前整理という選択肢
見積書の構造や価格分解の整理を申請前に確認することで、
減額や差し戻しリスクを下げることが可能です。
設備価格の妥当性確認をご希望の場合は、
お問い合わせフォームよりご相談ください。

コメント